スエードの最大の弱点は水、ですが、だからといって雨の日は諦める必要はありません。この記事では、事前の対策、濡れた日の応急処置、復帰までの流れを、実際の経験から整理します。

事前対策:防水スプレーの正しい使い方
防水スプレーは、履く前の一吹きが全てです。やり方は、靴から30cmほど離して、全面を均一に。霧が表面に薄く浮くくらいが適量で、濡れたように染み込ませる必要はありません。
スプレー後は、30分以上陰干ししてから履きます。塗りたてのまま履くと、効果が偏ります。月1回の再スプレーが基準です。
スプレーは完璧な防水ではありません。小雨や通り雨には十分ですが、大雨の日は革の靴に切り替えるのが賢明です。
防水スプレーの種類の話を足します。スプレーには、フッ素系とシリコン系があります。フッ素系は通気性を保ち、色の変化が少ないので、スエードにはフッ素系が基本です。シリコン系は防水力が強い反面、質感を変えることがある。スエードの風合いを大切にしたいなら、ラベルの表示を確認して選びます。
スエードの手入れの道具は、玄関の目につく場所に置いておきます。道具が遠いと習慣は続きません。手入れの続けやすさは、配置で決まります。
雨の日の前には、スエードに防水スプレーをしっかり吹いておきます。それでも濡れてしまったときは、帰宅後すぐに乾いた布で押さえるように水分を取る。擦らず押さえるのが毛並みを守る要諦です。
濡れてしまった日の応急処置

帰宅したら、まず形を整えて、新聞紙を詰めます。新聞紙は湿気を吸うので、2〜3時間ごとに交換。直射日光と暖房器具の前は、革が傷むので禁止です。
完全に乾いたら、ブラシで起毛を立てます。この順番が重要で、濡れたまま擦ると毛が寝て、元に戻らなくなることがあります。
水滴の跡が残ったら、全体を霧吹きで軽く湿らせて、均一に乾かすと目立たなくなります。
濡れた日の処置の追加の注意です。乾燥が進んだら、起毛を立てる前に、色のむらを確認します。水の跡が濃い場合は、全体を霧吹きで湿らせて均一化する作業を先に。部分だけ手入れすると、むらが固定されます。スエードの手入れは、全体を均一に保つという思想で行うと、失敗が減ります。
防水スプレーは、換気の良い場所で行います。ベランダや玄関の外で、風下に立たないよう注意して。スプレーの作業も、安全の作法があります。
濡れたスエードが乾いたら、ブラシで毛並みを立ち上げてから評価します。乾いた直後は色が濁って見えますが、ブラッシングでかなり戻ります。慌てて処置を増やすより、乾いてから判断するのが順番です。
雨の日のローテーション戦略

スエードだけを雨に晒す必要はありません。週間天気を見て、雨予報の日は革のスニーカーに切り替える。週単位の計画で、スエードの寿命は大きく変わります。
革のスニーカーは、乾燥が速く、防水スプレーの効果も持続します。雨の日の主力は革、スエードは晴れの日と弱い雨の日。この分担が現実的です。
予備の防水靴まで用意する必要はありません。革の一足があれば、大半の雨の日は対応できます。
ローテーションの実例を一つ。私の週の動きは、晴れの日はスエード、曇りはどちらでも、雨予報は革。土曜に天気を見て、次の週の靴を決めておく。この週単位の計画が、スエードの寿命を二年単位で延ばしてくれます。天気予報を靴選びに使うのは、大人の実用術です。
雨の日の失敗は、濡れたまま靴箱にしまうことです。一晩の湿気で、カビの芽が付くことがあります。帰宅後の乾燥は、翌日の天気より優先する作業です。
スエードを安心して使うための候補
スエードの一足を雨まで想定して選ぶなら、NA-2 のブルースエードが候補です。手入れを続ければ、雨の季節でも長く使える質感です。
雨の日の主力として、革の一足をサファイアのNA-7から選ぶのも有効です。深い紺のレザーは、濡れた路面でも色が沈みません。
スエードは手入れの習慣さえあれば、雨の国でも十分に戦える素材です。諦める前に、習慣を整えてみてください。
最後に、スエードと雨の関係の見直しの話。スエードは雨に弱い、という通念は、手入れをしない前提の話です。スプレーと乾燥の習慣があれば、小雨なら問題なく、大雨の日は革に任せる。素材の弱点を知って、使い方で補う。これが、スエードを長く付き合う相手にする方法です。
スエードの雨対策が一巡したら、季節の終わりに総点検をします。スプレーの塗り直し、ブラシの交換、乾燥剤の更新。季節単位の管理で、長く付き合えます。
まとめ
スエードの雨対策は「スプレーの事前一吹きと、革への切り替え」。NA-2 のブルースエードを晴れの主力に、雨の日はサファイアのNA-7の革で回すのが現実解です。
よくある質問
スエードの防水スプレーの使い方は?
30cm離して全面に薄く均一に。30分以上陰干ししてから履き、月1回の再スプレーが基準です。
濡れたスエードの応急処置は?
形を整えて新聞紙を詰め、2〜3時間ごとに交換します。陰干しが基本です。雨予報の日は革に切り替えます。
濡れたままブラシをかけてもいいですか?
いけません。毛が寝て元に戻らなくなることがあります。乾いてから起毛を立てます。雨予報の日は革に切り替えます。
水滴の跡が残ったときは?
全体を霧吹きで軽く湿らせて、均一に乾かします。跡が目立たなくなります。雨予報の日は革に切り替えます。
雨の日のローテーションは?
雨予報の日は革に切り替えます。週単位の計画でスエードの寿命が大きく変わります。事前のスプレーでかなり変わります。
大雨の日はどうしますか?
革のスニーカーに切り替えるのが賢明です。防水スプレーでも完全ではありません。雨予報の日は革に切り替えます。
晴れの主力の候補は?
NA-2のブルースエードです。手入れを続ければ雨の季節でも長く使えます。迷うなら定番のホワイトから選ぶのが安全です。
雨の日用の革の候補は?
NA-7のサファイアです。乾燥が速く、濡れた路面でも色が沈みません。全型29,800円です。
乾燥に暖房器具は使えますか?
使えません。直射日光も暖房器具の前も革が傷みます。常温の陰干しが正解です。乾いた状態での作業が基本です。
スエードは雨の多い国でも使えますか?
使えます。スプレーの習慣と革への切り替えがあれば、十分に戦える素材です。雨予報の日は革に切り替えます。